
昨年の9月にキャセイパシフィック航空を利用して行ってきたヨーロッパ旅行。
飛行機を利用した際にマイルが貯まることを知ってる人は多いでしょうが、実は利用した航空会社のマイルだけでなく、提携航空会社のマイルとして貯められることをご存知でしょうか。
一例として僕は一昨年に利用したカタール航空したときに、カタール航空のマイルではなくブリティッシュエアウェイズのAvios(ブリティッシュエアウェイズは自社マイルのことをAviosという名称)として貯めました。
そのときの記事はこちら↓↓
他にも日本人になじみ深いJALのマイルとして貯めることもできたのですが、ブリティッシュエアウェイズのAviosのほうが「貯まりやすい」し「使いやすかった」んですよね~。
そして、今回のキャセイパシフィック航空ではJALでもブリティッシュエアウェイズでもなくキャセイパシフィック航空のマイレージサービスである「アジアマイル」としてマイルを貯めました。
詳しく解説します。
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提携航空会社へのマイル付与について
冒頭で伝えましたが飛行機に乗ることで付与されるマイルは、実際に乗った航空会社のマイルではなく提携航空会社のマイルとして貯めることが可能です。
そして提携航空会社には大きく二つ種類があります。一つが同じアライアンス(航空連合)であること。もう一つがアライアンスは異なるが2社間で独自の提携を結んでいることです。
アライアンス(航空連合)とは
その名前の通り複数の航空会社のグループのことで、世界的な競争激化と時代の流れで「お互いに助け合っていこうよ」という目的で1990年代後半から結成されました。
同じアライアンス内であるとコードシェア便(共同運航便)の利用やマイルの相互付与などが可能になります。
世界には3大アライアンスと言われる「スターアライアンス」「ワンワールド」「スカイチーム」があり、スターアライアンスにはANAが、ワンワールドにはJALが加盟しております。
ちなみに「カタール航空」も「ブリティッシュエアウェイズ」も「キャセイパシフィック」も全てワンワールドに加盟しているためお互いにマイルの付与をすることが可能なわけですね。
2社間の独自提携とは
このアライアンス内以外での独自提携している航空会社も存在します。
例えばANA(スターアライアンス)はベトナム航空(スカイチーム)やガルーダ・インドネシア航空(スカイチーム)、エティハド航空(アライアンス未加盟)などと独自の提携をしております。
独自提携を結ぶと同アライアンスであるのと同じようにコードシェア便(共同運航便)の利用やマイルの相互付与などが可能になります。
どの航空会社も生き残りに必死なわけですね。。
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マイル付与先航空会社の選定基準について
キャセイパシフィック航空に乗った場合でもJALやブリティッシュエアウェイズのマイルを貯められることは分かりましたかね。
次に、マイル付与先をどのように決めるのかについて説明します。
先に結論から言うと
- 使いやすさ(少ないマイル数でも特典航空券に交換できるか、家族間や友人間で共有できるか、片道発券できるかなど)
- 貯めやすさ(低い予約クラスの席でもマイル積算率が高いか)
- 有効期限(何年後に失効か、付与されるごとに延長可能か)
この3つの観点で僕は決めています。もしくは、すでにメインに貯めている航空会社に付与できるなら多少積算率が低くてもありでしょう。
僕はANAのマイルをメインに貯めているのですが、キャセイパシフィック航空に乗ってもANAのマイルを貯められないのです。。
キャセイパシフィック航空の自社マイレージサービス「アジアマイル」について
ではフライトマイルの付与先を決めるのにあたって比較する必要があるわけですが、まずはキャセイパシフィック航空(自社)のマイルについて説明します。
名称と有効期限
- 名称:アジアマイル(Asia Mile)
- 有効期限:マイルが積算された月から3年間有効
マイル加算のたびに期限が伸びる航空会社(ユナイテッド航空など)もありますが、アジアマイルにはそういったシステムはありません。
有効期限(3年間)も含めてANAやJALと同じ内容ですが、唯一違うのがお金を払えば延長が可能という点。ちなみに値段はかなり高く40USドル(約4,400円)/2,000マイルとなっております。
うん、延長するくらいならすっぱり諦めましょう。っていうくらいの値段です。
個人的には有効期限3年あればとりあえずOKかなと思っているので、延長はおまけ程度にとらえておきましょう。
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使いやすさ
特典航空券の交換に必要なマイル数
マイレージプログラムを吟味・比較する際に最も重要なのが「特典航空券の必要マイル数」ですよね。
アジアマイルはその辺が少し複雑になっていて、特典航空券にも3種類あります↓↓

最も少ないマイル数で特典航空券に交換できるので当然「スタンダード特典」を狙いましょう。
さらに複雑にしているのが、航空会社によって必要なマイル数が異なること。
最もお得なのは自社の「キャセイパシフィック航空 or キャセイドラゴン航空」の特典航空券に交換すること↓

さらにさらに複雑なのが、該当都市からの距離で必要マイルが異なること。
距離が750mileとか2750mile(ちなみに1mile≒1.6km)って言われてもピンときませんよね。。この一覧表本当にわかりにくい。
しかし注目すべきなのが2,750mileまでの距離ならば片道10,000マイル(往復20,000マイル)で行けるということ。※同じマイルという言葉でわかりにくいので距離のマイルをmileと表記。
かなりピンポイントになりますが、東京~香港まで約1,800マイル。
つまり香港から950マイル以内にある都市ならば東京から20,000マイルで行けるということです。
具体的には海口(中国)、ハノイ・ダナン・ホーチミン(ベトナム)、シェムリアップ(カンボジア)などが2,750mileに収まるのでオススメ!ちなみにカンボジアのプノンペンはギリギリ2,750mileをオーバーする模様。
上記の都市はどの程度お得なのかを知るために、他にも東京から有名な都市を加えて、エコノミークラス特典航空券(往復)に必要なマイル数を以下表にまとめました。
※JALとブリティッシュエアウェイズも加えて比較できるようにしております↓↓
CX | JAL | BA | |
札幌 | 15,000 | ※4 11,500 | 9,000 |
沖縄 | 30,000 | ※4 11500 | 15,000 |
釜山 |
20,000 | 15,000 | 9,000 |
ソウル | 30,000 | 15,000 | 15,000 |
台北 | 20,000 | 20,000 | 20,000 |
北京 | 20,000 | 20,000 | 20,000 |
香港 | 20,000 | 20,000 | 20,000 |
ホーチミン | ※1 20000 | 26,000 | 25,000 |
シェムリアップ | ※1 20000 | ‐ | ‐ |
シンガポール | ※1 44000 | 24,000 | 40,000 |
シドニー | ※2 50000 | 36,000 | |
パリ | 70,000 | 52,000 | 60,000 |
ロンドン | 70,000 | 45,000 | ※5 39,000 |
ニューヨーク | 80,000 | 50,000 | 70,000 |
ロサンゼルス | ※3 80000 | 50,000 | 50,000 |
※1 香港乗継が必要 ※2 カンタス航空を利用 ※3 アメリカン航空を利用 ※4 JALカード持ちのディスカウントマイル ※5 オフピークデイ利用時
緑文字は「キャセイパシフィック航空(CX)」、赤文字は「JAL」、青文字は「ブリティッシュエアウェイズ(BA)」を利用した場合。
(例、CXの札幌はキャセイパシフィック航空のマイルを利用して、JALに乗った場合の必要マイル数をさす)
いかがでしょうか。航空会社によって特徴が出ますね。
やはり日本発ということでJALが最も少ないマイル数で行けるケースが多く、ブリティッシュエアウェイズは札幌・釜山・ロンドンでお得ですね。
キャセイパシフィック航空はホーチミン・シェムリアップに行く際などに少ないマイルで行けますね。※ただし乗り換え必須
シェムリアップってアンコールワットがあるんですよね。
僕はこれ目的でアジアマイルに貯めてます。20,000マイルってフライトマイルで貯められる現実的な数字ですからね。
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他人(友人、恋人など)の分も特典航空券交換可能
これも使いやすさにおける大事なポイントですね。
ANAやJALのマイル利用における最大の弱点が「配偶者や2親等以内の親族しか利用できない」こと。
つまり自分だけ何十万マイルを持っていても、友人や恋人の特典航空券に変えることはできないんですよね。
それに対して海外の航空会社はその辺の縛りは少ないです。
キャセイパシフィック航空もその例にもれず、他人の分も特典航空券への交換が可能です(5人まで)。特典交換グループというサービスです↓↓
会員は、1回に最大5名の個人の方を「特典交換グループの被指名者」または「被指名者」として指名できます。被指名者はフライト特典、超過手荷物特典、ライフスタイル特典をご利用になれます。会員はウェブサイトから被指名者を登録できます。
このメリットは大きいですね。
国内線・国際線ともに片道発券も可能
アジアマイルは国内線・国際線ともに片道発券可能です。
ちなみにANAとJALでもルールが異なります。ANAは国内線は可能で国際線は不可、JALは国内線・国際線ともに片道発券可能です。
特典航空券の席数は一つの航空機当たりの「枠」が決まっているので往復だとなかなか確保できないものです。
それに対して片道発券ならば確保しやすいですし、「片道発券 = 往復発券の半分のマイルで済む」ので使いやすいのがメリットですね。
当然、片道分は有料の航空券を買う必要がありますが、、汗
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貯めやすさ
低い予約クラスでもフライトマイルが貯まりやすい!
飛行機にはエコノミークラス・ビジネスクラス・ファーストクラスといった席や料理の待遇が目に見えて変わる座席の等級がありますよね。
実はそれとは別に、同じエコノミークラスやビジネスクラスでも一見待遇は変わらない「予約クラス(Booking Class)」といったものが存在しております。※厳密にはマイル積算率の違いや、キャンセルの可否などの差があります。
予約クラスは通常アルファベットで表され、このアルファベットに応じて金額が設定されております。
値段の高いほど予約クラスが高くなり、その分マイルの積算率が高くなる傾向にあります。
例えば予約クラスがN(積算率50%)とすると、日本-香港間(1,800mile)で貯まるのは1800×50%=900マイルみたいな感じです。
で、結論から言うとアジアマイルは低い予約クラスでも貯まりやすいのですが、ややこしいことにここも算定方法に独自ルールを適用しております。詳細はこちら↓↓

予約クラスが高いほど貯まりやすいという原則は変わりませんが、実際の距離(mile)に積算率を掛け合わせるわけではなく、大まかな距離で決められています。
昨年僕がヨーロッパ旅行で利用した予約クラスをもとに、JAL・BA含めてどの程度フライトマイルが貯まるのか比較を作りました(香港乗継だったので、往復4回乗りました)↓↓
往路:東京→香港(予約クラス:L) | ||||
実距離: 1,841mile |
キャセイの予約クラス | キャセイ獲得マイル |
BA積算率 (獲得マイル) |
JAL積算率 (獲得マイル) |
ファースト | F,A | 3,500 |
150% (2,761) |
150% (2,761) |
ビジネス | J,C | 2,700 |
125% (2,301) |
125% (2,301) |
D,I | 2,500 | |||
エコノミー | Y | 2,000 |
100% (1,800) |
100% (1,800) |
B,H, | 2,000 |
50% (920) |
||
K | 2,000 |
25% (460) |
||
M,L,V | 1,800 | |||
S | 1,000 | |||
N,Q | 1,000 | 0% |
往路:香港→ロンドン(予約クラス:L) | ||||
実距離: 5,983mile |
キャセイの予約クラス | キャセイ獲得マイル | BA積算率(獲得マイル) | JAL積算率(獲得マイル) |
ファースト | F,A | 11,640 |
150% (8,974) |
150% (8,974) |
ビジネス | J,C | 8,980 |
125% (7,478) |
125% (7,478) |
D,I | 8,310 | |||
エコノミー | Y | 6,650 |
100% (5,983) |
100% (5,983) |
B,H, | 6,650 | 50%(2,991) | ||
K | 6,650 |
25% (1,495) |
||
M,L,V | 5,990 | |||
S | 3,330 | |||
N,Q | 3,330 | 0% |
復路:アムステルダム→香港(予約クラス:N) | ||||
実距離: 5,761mile |
キャセイの予約クラス | キャセイ獲得マイル | BA積算率(獲得マイル) | JAL積算率(獲得マイル) |
ファースト | F,A | 11,640 | 150% (8,641) |
150% (8,641) |
ビジネス | J,C | 8,980 |
125% (7,201) |
125% (7,201) |
D,I | 8,310 | |||
エコノミー | Y | 6,650 |
100% (5,761) |
100% (5,761) |
B,H, | 6,650 |
50% (2,880) |
||
K | 6,650 |
25% (1,440) |
||
M,L,V | 5,990 | |||
S | 3,330 | |||
N,Q | 3,330 | 0% |
復路:香港→東京(予約クラス:N) | ||||
実距離: 1,841mile |
キャセイの予約クラス | キャセイ獲得マイル | BA積算率(獲得マイル) | JAL積算率(獲得マイル) |
ファースト | F,A | 3,500 |
150% (2,761) |
150% (2,761) |
ビジネス | J,C | 2,700 |
125% (2,301) |
125% (2,301) |
D,I | 2,500 | |||
エコノミー | Y | 2,000 |
100% (1,800) |
100% (1,800) |
B,H, | 2,000 |
50% (920) |
||
K | 2,000 |
25% (460) |
||
M,L,V | 1,800 | |||
S | 1,000 | |||
N,Q | 1,000 | 0% |
見ていただければ分かるように圧倒的にキャセイパシフィック航空のアジアマイルが貯まりやすいですよね。合計の獲得マイルは1,800+5,990+3,330+1,000=12120マイル
ちなみにもし他2社で貯めた場合だと・・・
- JALで貯めた場合:3,911マイル(920+2,991+0+0)
- ブリティッシュエアウェイズで貯めた場合:3,845マイル(450+1,495+1,440+460)
3分の1以下になってしまいます。。あまりに差があるので迷わずアジアマイルに貯めることにしました。
すでに1万マイル越えしているのでシェムリアップへの特典航空券(片道)もGETできます!ちなみに航空券代金は94,652円。
この金額でヨーロッパ旅行できて大量のマイルが貯まるのはお得すぎますね。。

あと2年半しかないので早く貯めたい。。
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特典航空券に興味がない人は「iRedeem」で好きな商品に交換可能
いくらマイル貯まっても特典航空券には興味ないなぁという人向けにも朗報です。実はアジアマイルは商品にも交換できるんですよね。
それが「iRedeem」というサービス。旅行・グルメ・電化製品・美容製品・ファッション・ギフトカードなどなど結構何でもあります。
ちなみに僕が貯めた1万マイルで交換できるものを探してみると、、

プレステ4のコントローラーは9,760マイルで交換できるようです。定価5,980円なので1マイル当たり0.6円くらいですかね。
さすがに特典航空券に代えるよりは少し損ですが、選択肢の一つとしてはありでしょう。
まとめ
いやー、細かすぎて記事にするの大変でした。笑 最後にまとめます。
- フライトマイルは利用した航空会社以外の提携航空会社のマイルとしても貯められる
- フライトマイルの選定付与先は「有効期限」「使いやすさ」「貯めやすさ」で決める
- アジアマイルは海口(中国)、ハノイ・ダナン・ホーチミン(ベトナム)、シェムリアップ(カンボジア)への特典航空券に代えるのがお得
- アジアマイルは他人(友人・恋人)利用が可能
- アジアマイルは国内線・国際線ともに片道発券が可能
- アジアマイルは低い予約クラスでもマイルが貯まりやすい
- 特典航空券に代えれなくても「iRedeem」で物に交換できる
結論!キャセイパシフィック航空を利用したらJALやブリティッシュエアウェイズではなくアジアマイルに貯めましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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